こいとの歴史 古代人の確証

  小糸の古代の人々の確証は、今日まで小糸で発見された遺物、即ち石器、土器の分布状態により知ることが出来ます。
小糸で発見された石器、 土器は下表(小糸町史より)の通り多数あり、その多くは磨かれた状態の物である事から、石器時代の中期か
ら後期にかけてのものと思われます。
 これらの石器、石斧等は一体何に使用したのでしょう?物を切ったり割ったりの雑用から、時には狩猟用として獣を狩りする事にも使
用したらしく、貝塚土出のイノシシの頭骨には、後頭部に石斧による打撲痕がある。
 古代の人々が残していった物に、もう一つ古墳がある。小糸地方に於ける古墳は、大井から根本にかけて、数多く山頂に円形に残さ
れて居る。これらは、神武までと時代が古く、その後古墳は次第に山麓に移り、これが神武から推古まで、更に低地に移ったのが推古
から奈良朝にかけてであると考えられて居る。

こいとで発見された土器、石器一覧
           所           在                     名           称                            適                  用
君津市練木 磨き石斧 土器
     中島武勇小川氏宅地 磨き石斧 .
     中島武勇佐藤氏宅地 磨き石斧 円石 .
     大井天照大神内    石棒 .
     泉荷鞍 磨き石斧 .
     根本南畑江尻氏稲荷 磨き石斧 .
     根本南畑斉藤氏稲荷 石剣 .
     根本南畑高山円明院内 石棒 .
     根本峰畑 土器、石鍬、磨き石、斧、打ち石斧 .
     糸川金岡緒形氏稲荷 石棒 .
     糸川金岡緒志氏稲荷 石棒、石剣 .
     糸川沢巻権現社 石棒 .
     糸川沢巻北川氏稲荷 砥石 .
     糸川大蔵台 石棒 .
     大野台 土器 .
     長石平井原 石鏃(ヤジリ)多数 .

小糸に現在ある古墳(君津郡誌より)
           所         在          名       称    形  状       適   用
君津市中島上武勇 無名塚 円形 周囲六十間
     中島下武勇、国造 無名塚 円形 数基あるも、畑となり一を存す
     練木円塚山 無名塚 円形 .
     練木小金領 小金塚 円形 陪塚二基付近に在り
     練木猪部屋 無名塚 円形 .
     大井 無名塚 . .
     大鷲 いご塚 円形 周囲に壕あり
     大鷲 高塚 円形 二基あり、一は高く、一は低し
     糠田祝井作 無名塚 円形 三基あり、丘陵上に位置する
     糠田原 鎧塚 円形 土器を出す
     糠田原 首塚 円形 .
     白駒御塚の前 無名塚 円形 .
     大井戸八木 無名塚 円形 .
     根本高塚 高塚 円形 .
     根本峰山 無名塚 瓢形 .
     根本和田根 無名塚 円形 .
     根本品子 無名塚 円形 .
     糸川金岡 無名塚 円形 .
     糸川沢巻 無名塚 円形 数基あり
     福岡駒久保 無名塚 円形 .
これらの古墳は縦穴式であり、考古学上の重要な研究対象であり、奈良朝以前の居住生活を明白に物語る
ものであるが、このほかに横穴の存在がある、練木わさかりの横穴、円塚の横穴、桶田の横穴、又、祝作、 
八木、鎌滝大門、等があり、又、時代はずっと新しくなるが、こいとの古代文化水準を推測する上で見逃せな
い物で、練木寺崎の製陶所遺跡がある。                                             

寺崎の製陶所遺跡
こいと発見にもどる

COPYRIGHT(C) 一般社団法人 こいと ALL RIGHTS RESERVED